天国の貴女へ(３)

四月ももう直ぐ終わりだというのに
この２，３日冷え冷えとした日が続きます。

さて、私たちは高校も一緒に受験して、
合格発表も一緒に見に行きましたね。
高校は３年間同じクラスで、クラブも音楽部と
一緒でした。
私たちは益々仲良くなって友達というより姉妹
みたいでした。
音楽部の他に小さい頃、日曜学校などに行っていた
貴女につられて、ハイワイ(ハイスクール・ＷＭＣＡ)
にも入部しました。
何時も遅刻しそうな時は住吉神社の境内を走りました。
今宮の駅を降りてから、また学校の裏門まで、
「先生、待って」とか言いながら駆けました。
試験の時は、どちらかの家で徹夜して、勉強かと
思いきや、男子の噂や、ばれないカンニングの方法とか。

音楽部では、丁度学校の創立５０周年で文化祭に
創作オペラ「エレン」を上演しました。
貴女と私がシンデレラを基にした、脚本を書いて
先輩の若月明人さん(ＮＨＫなどで活躍)に作曲を
して頂いて、先輩諸氏の協力のもと、本格的(？)な
ものでしたよね。衣装は千日前でショウをしていた
ＳＫＤに借りに行ってかつらまでつけて。
高校生活でも一番楽しい思い出です。

二人とも、数学苦手の文学少女でしたね。
これは、のちに貴女に笑われるやら、感心
されるやらしたものですが、それはまたの折に。
二人で「山鳩」という同人誌を作ったりしました。
物持ちは良い方なんですが、手元に無いところを
みると、貴女が持っていたのかな。なにしろ手書きの
一部しかない物だったから。
お互いによく詩や、短歌の交換をしました。

それから、お正月には、１２時になると同時に
住吉さんに二人で初詣に行きましたね。
白いトレパンと赤いセーター姿で、気合を入れて。
ちょっと目だっていたかな。
それから、百人一首をよくやりましたね。
私の６歳下の弟に嫌がるのをおだてて、読み手
になって貰い父と母、貴女と私の源平戦を。
３度に１度は私たちが勝つ白熱戦でしたね。
友人たちが集まると、ジェスチャーや、紅白
しりとり歌合戦なども。お正月は七草辺りまで
遊んでばかりいたような。楽しい時代はつぎつぎ
思い出されて、尽きる事がありません。
では、続きは明日。

今日の写真は、初収穫の庭のアスパラ。
採りたては、甘いのです。