「五人会」in奈良

yosinonosato2008-02-27

↑可愛いふぐの箸置き  ↓ 松柏美術館のお庭

昨日は前々から楽しみにしていた「五人会」の新年会で奈良市の方へ行った。
西大寺の駅に11時30分集合して、先ずは最大のお楽しみふぐを食べに行く。いろんな所に顔の広いA氏の案内でふぐ料理の「難波」さんへ向かう。乗った近鉄タクシーの運転手さんも名前を言っただけでよく知っている関西の財界人も訪れる名店らしい。期待は高まる。道は曲がったり細い道を通ったりととても一度来ただけ覚えられない。「此処です」と着いたところは普通のおうち。まさに「えっ」と驚くサプライズ!!外から見ても豪邸と言うわけでもなく普通の住宅街の一軒の家である。看板も何も出ていない。ピンポーンとベルを押して「予約していたAです」と案内を請うて入っていく。玄関で靴を脱いであがれば、普通のお座敷。お部屋は気持ちよく暖められ、おかみさんが出てこられまるで知り合いのお家にお邪魔したように手をついてご挨拶する。先ずは、皮の酢の物、たっぷりとこれが一人前ですか?というほどの量。続いて、お刺身、これも普通のお店なら2人前はたっぷりとある量。ふぐの薄造りは良く見るがお造りは初めて。とても歯ごたえがあってしこしこしている。このへんでお腹の方はだいぶ膨らんできた。これから、ふぐちりである。これがまた、ふぐもお野菜もたっぷりで、とても美味しくいくらでも食べられる。お鍋の途中で白子の焼き物がでた。もうこれは絶品としか言いようが無い!!!ころりと大きい白子に塩梅良くお塩して炭火でこんがり焼いてある。はじめ、酢橘でも欲しいなと思ったが、口に入れると外は香ばしく中はとろとろでこれ以上何もいうことのない美味しさ、とてもいい白子だからこそこのシンプルさが活きるのだと思った。極楽、極楽!!次にから揚げ、私はきっと揚げ物はお腹に入らないのではないかと思っていたがこれもまた、美味しくてぺろりと頂いてしまった。ご主人が挨拶に出られる。大阪の方で料理人をされていたとか。ご自分の目で確かめたいい材料しか使わないとのお話。ふぐの季節のみの営業で夏はお休みだそう。2,3月はほぼ予約で満杯とのことで、時期的には今が一番良い時期だとか、秋の口開けの予約も、もう入っているそう。お雑炊はもうみんなお腹いっぱいといいながら「でもやっぱり少しだけ」と作っていただく。最後のお漬物とお雑炊はやっぱり欠かせない。というところで、最後の最後に小さなおぜんざいが出た。これが、また甘さも丁度良く美味しかった。タクシーを呼んでもらって待つ間にご主人、おかみさんと世間話などしてすっかり寛いでしまった。今日の食事は本当に美味しかった。大満足。
難波さんを出て、松柏美術館に向かう。此処は一度来てみたかったので楽しみだ。生憎雨が強くなってきた。前来たときも雨だったねと思い出した。展示は、新人画家の出展作の展示が主で上村三代の展示は5作品に留まったのが残念だった。で最近の日本画の傾向は分からないが、此処に出品されている絵を見ると淡い色調で煙るように描かれている作品が多かった。嫌いではないが一目で印象に残る作品は少なかったように思った。今流行りの癒しかなぁ。
松柏美術館を出てバスで学園前まで移動。そこから歩いて大和文華館に向かう。雨脚が激しくなってきた。閑静な住宅地をぬけた所に一万坪の敷地を持つという大和文華館は白い土壁の蔵のような建物で静かに建っていた。中に入ると展示品はあまり多くは無いが古い蔵の中でこっそりと見ているような感じ、作品が多かった。見終わってロビーに出ると雨はますますひどくなっていて駅まで歩くにも難儀なのでタクシーを呼んでもらう。広い敷地の中は綺麗に整備されていて建物の裏手には今が見ごろの梅園もあるという。つくづく、恨めしい雨であった。
駅へ出てスターバックスでお茶を飲みながら歓談して、今日の会はお開きとなった。
この「五人会」は前にも書いたように音楽部の仲良し組である。懐かしい記憶を共有する友人はこの齢になると一層貴重に思われる。ただひとつ、残念なのがYちゃんが欠けたことで今日も彼女の思い出を語り合った。寂しくも悲しいことだけれどこうしてみんなで想いだすことで、彼女は一緒に生きていると思う。今年はフェスティバルホールの50周年という話しも出て、高校時代初めてイタリアオペラが来たときはフェスはなくって宝塚まで見に行った話、カラヤンベルリンフィルも宝塚やった、とか。フェスの赤い絨毯に感激したとか、心は直ぐに時空を超えて高校生になれる。思い出を楽しく話し合えるのはやはり同じ時間を過ごした友人が一番だとしみじみ思った。