さよならフェスティバルホール

yosinonosato2008-04-06

昨日は、次女と大阪国際フェスティバル第50回のオープニングガラコンサートに行った。フェスティバルホールが建ってから50年経ち今年のフェスティバルを終えると立て替えられることになった。このホールでの最後のフェスティバルなので行ってみたかったのと舘野泉さんのピアノを一度生で聴いて見たいという思いが丁度よいコンサートと重なって楽しみに出かけた。先ず席について舞台上の大編成のオーケストラに驚かされた。曲目は現代音楽で馴染みの無い曲だったのだけれど、2番目の舘野泉さんのラヴェルの「左手のためのピアノ協奏曲」がお目当てで他の曲にはあまり関心を持っていなかったけれど、舞台をみて大いに期待が膨らんだ。いよいよ始まるとなんとも不協和音の連続であまりの心地悪さに寝ることも出来なかった。私の不明をお詫びするしかないがこの曲の良さは私には難しすぎて猫に小判だった。2曲目のラヴェルの協奏曲は文句なしに感動した。とても左手だけで弾いているとは思えない音の美しさ、滑らかさ。本当に良かった!!インタミをはさんで1曲目と同じ作曲家の歌曲、ソプラノ歌手のアヌ・コッシはフィンランド生まれ、とてもいい声だったが、曲は難しそうだった。最後はシベリウス交響曲第2番だった。オーケストラは京都市交響楽団で落ち着いた音色でとても良かったが、今日のプログラムは大変だったのではないかなと思った。
このフェスティバルホールが出来たとき私は19歳、本当に沢山の夢や感動、歓びを与えてもらった。初めて訪れたときの、フカフカした赤い絨毯の感触を今でも思い出すことが出来る。ここが出来るまで大きな会場が無くてイタリアオペラを宝塚大劇場まで見に行った。カラヤン率いるベルリンフィルも宝塚だった。だから此処の完成はみんなにどれほど大きい喜びを与えてくれただろう。3度ほど舞台に上がったこともある。「第九」と「メサイア」だったかな。建て替えられて新しいホールが完成するのは何時になるのか知らないが、そのオープニングコンサートには、また来れたら良いなと思いながらホールを後にした。